GTとクラフトマンシップの融合

『コンチネンタルGT』は1992年に発売された名車「コンチネンタルR」の後継となる4シータークーペ。最高速312ｋｍを誇り、当時の2ドア/4人乗りモデルの世界最速モデルとして脚光を浴びました。戦後ベントレーの最高傑作モデル「Ｒタイプ・コンチネンタル」以来、実に52年ぶりに「世界最速の2ドア4座クーペ」の称号を手にしたと言われています。2002年のモンディアル・ド・ロトモビルでコンチネンタルGTのプロトタイプが発表され、2003年のサロン・アンテルナショナル・ド・ロトで量産型を発表されました。日本では2003年11月から販売が開始され、内装に天然木や本革を用いたイギリス車ならではの豪華なものとなっていながら新車価格は1990万円とハイパフォーマンスのドイツ車勢を凌駕する価格設定でした。
パワーユニットはフォルクスワーゲン製の6.0L W型12気筒エンジンをツインターボで過給したもの。2003年に自社ブランドで販売していた超高級4ドア・セダン「フェートン」のものをベースにベントレーの技術者らも加えて根本から改良したエンジンです。最高出力は560馬力を叩き出し、最大トルクは66.3kg.mとV型8気筒モデルに劣るものの、僅か「1600回転」で最大トルクを発生させてしまうスペックを持ち合わせています。組み合わされるトランスミッションはZF製マニュアルモード付きの6速AT、そしてアウディの成功と経験に基ついた完成度の高い組み合わせでもある4WDの駆動方式とエアーサスペンション。最高時速318kmを「停める」ブレーキも当時世界最大の「405mm」を誇る巨大キャリパー。フェラーリ「チャレスト」の380mmよりも大型な物を搭載していました。エアサスの為、任意での車高調整も可能で、さらに速度が161ｋｍに達すると車高が15ｍｍ自動的に下がるなどあらゆる走行パターンを想定されています。また、ボディデザインと一体化したリア・スポイラーも任意でも起動可能でこちらもきちんと動作する状態です。